JICTF

<設立趣旨>


 我が国において、テニスは、数多くのスポーツの中でのその普及度がもっとも高いスポーツの一つで、テニス人口は、1,300万人以上とも言われ、最も幅広い年齢層に親しまれており、最も人気のあるスポーツの一つになっています。又、これから始めてみたいスポーツの第一位に挙げられています。

 時代は今まさに21世紀を迎えようとしており、勤勉をもってなる日本の社会にも、やがて欧米並みに完全週休二日制が全国的に普及するものと予想されています。こうした時代の動向と余暇のあり方を先取りし、多くの働く社会人に健康の維持・増進、精神衛生・ストレス解消の場、そして汗を流しつつ心と心の触れ合う社交の機会、さらに"生涯スポーツ"として取り組むことのできる環境を提供することが望まれています。世界のテニス会は、プロ化の傾向がますます強まってきており、マスコミにおいては、アマチュアテニスにはあまり陽が当たらない感がありますが、一方では、健康性・社交性・日常性・普及度において、テニスは"生涯スポーツ"として取り組むに最も適当なスポーツの一つであるとして、テニスに多くの人々の関心が向けられてきているのであります。

 こうした傾向の中で、通常土曜、日曜、祭日などの余暇にしかテニスを楽しむことができないという宿命にある社会人テニス愛好者、および謝意人テニス愛好団体にとって、そのテニス環境(競技会等の行事、テニスコート施設、組織化、テニス講習、国際交流、広報など)を整備・充実し、豊かなテニスライフを可能とする、独自の存在形態ならびに活動形態が確立される必要があります。

 仕事を持つ社会人は、コート不足、レベルの地域格差など幾多の問題点を抱えています。それは国や社会や企業自体の社会人テニスに対する理解度がまだまだ低いことなどに大きな原因があろうかと思われます。

 このような背景のもと、問題点を一つ一つ解決して、社会人テニス、引いては、日本のテニス界の発展・向上に貢献すべく、"社会人の、社会人による、社会人のためのテニス"を目指して、「日本社会人テニス連盟」を設立するものであります。

 社会人が余暇にテニスを楽しむことは、その健康自己管理能力の向上、医療費の軽減、欠勤率の減少、仕事の生産性の向上といった成果をもたらし、企業にとっては、従業員としての社会人のこうした"個人の活性化"は、企業自体の活性化に繋がり、無視できない間接的利益を生むものであります。又、社会人は、日本における幅広い年齢層から成るテニス人口の大部分を占めており、社会人テニスの充実、発展は、日本のテニス界の将来に大きく寄与するものであると確信致します。

 全国を北海道、北信越、関東、東海、関西、中国、北九州、南九州の8地区に分け、各地域に地域連盟を結成し、各地域の社会人テニスの充実、発展に取り組みます。

 各方面の企業、官庁、銀行、商店、文化人、在日外国人の方々のご理解ならびにご加盟を期待するものであります。

 以上         1986年10月14日